3月14日。千葉光の村授産園に降り注ぐうららかな春の光は、私たち職員にとって、どこか少しだけ眩しすぎたように思う。
「強く、賢く、豊かな」人間性を築き、地域社会の中で健やかに暮らしていくこと。光の村が掲げるこの目標は、決して魔法のようにある日突然叶うものではない。共に悩み、何度も同じことを繰り返し、それでも少しずつ歩みを進めてきた、泥臭くも愛おしい日々の積み重ねだ。
今年、その確かな切符を手にし、家族の待つ地域へと戻っていく園生が3名いる。
静かで力強い、成長の軌跡
彼らと過ごした日々を思い返すと、胸にこみ上げるものがある。

光の村での生活を通して、一つ、また一つとできることが増えていった彼ら。かつては感情の波に揺れることもあったが、次第に穏やかな笑顔が増え、いつしかご家族にとって「そこにいてくれるだけで有難い」という、かけがえのない存在へと変わっていった。その静かで力強い成長の軌跡を一番近くで見守らせてもらった私たちにとって、今日の別れは、寂しさと、それを上回る誇らしさが入り交じるものだった。

この晴れの日を迎えるため、彼らと毎日繰り返した式の練習。それは今思えば、少しずつ互いの手を離していくための準備期間だったのかもしれない。私たち職員が、祈るような気持ちで綴った手作りのアルバム。
そこに添えた贈る言葉には、紙幅には決して収まりきらない、数え切れないほどの思い出が詰まっている。
式典の最中、彼らがたどたどしくも真っ直ぐに紡いだ言葉は、我々職員の胸の最も深い場所を、静かに、そして強く揺さぶった。
「いつもの歌」が響くとき
祝賀会での情景は、きっと生涯忘れることはないだろう。保護者の方々が語るこれまでの歩み。そして、卒業生のAさんが毎日、私たちと共に歌い続けてきた『線路は続くよどこまでも』。

職員のギターの伴奏に合わせ、みんなで声を合わせたとき、あの「いつもの歌」は、彼らの輝かしい門出を祝う高らかな「汽笛」のように響いた。手拍子と笑顔があふれる和やかな空間の中、私はそっと祈った。
彼らの人生という名の線路は、ここからそれぞれの地域へと続いていく。もしもこの先、新しい環境で立ち止まりそうになる日があったなら、この光の村で共に歌ったメロディが、彼らの足元を照らす優しい灯りとなりますように、と。

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千葉光の村授産園は、知的障がいのある方が地域社会で輝いて生きることを目指した支援を行う施設です。
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