先日、千葉県千葉市で長年にわたり知的障害者支援を行う「社会福祉法人 首都圏光の村 千葉光の村授産園」の親子一日研修が開催されました。
これは、仕事や生活を親が見守り、手を添え光の村で支援する機会のことで、施設利用者とそのご家族、そして職員が一堂に会し、半年間の支援の取り組みと成果を共有する場です。
今回は研修では「6月の親子合宿以降の各家庭におけるお子様の課題への取り組み状況、成果、および今後の計画」が話し合われました。各家庭で設定された生活課題に対し、親御さんが家庭で工夫したこと、お子様の変化、そして職員からの専門的なフィードバックが、凝縮されていました。
共に悩み、共に喜ぶ
ある家庭では、「気が向かないことに対しては、動作が遅い」という課題に対し、「家族全員分の食器を運ぶ」ことから取り組みをスタート。お父様は「以前は自分の分だけだったが、今は家族全員分を運べるようになった」と報告し、職員は「『助かるよ』、と褒める言葉を継続しましょう」と寄り添います。
また、「指示がないと動けない」という課題に取り組むご両親は、「我慢して見守る姿勢」を徹底。声かけを我慢して本人が自発的に動くのを待つ親の姿に、職員は「積み重ねた経験が一気に飛躍する時が必ず来ると信じて継続すべき」と力強いエールを送ります。
特に心を打たれたのは、「重度の知的障害があり、人生を楽しめていない」という課題に向き合ったご家庭の報告です。洗濯機の使用や懸垂といった生活と運動の目標をクリアし、また、マラソン達成のご褒美で動物園へ行ったという成功体験。これは、単なるスキルトレーニングではなく、自己肯定感と「生きる喜び」を育むための取り組みです。
報告会の終盤、「ロールプレイが興味深かった」「他の家庭の実習報告を聞いて、実習先を探す決意ができた」といった前向きな感想が共有され、参加者全員が互いの奮闘を称え合っていました。

施設長の「家庭での生活の基盤作りが重要。将来お子様と一緒に暮らせることを目指して連携していく」という言葉は、親御さんの心に深く響いたはずです。
「光の村」の支援は、親御さんと職員が知恵を出し合い、連携を深める「二人三脚」です。知的障害を持つお子さんの自立と将来に不安を抱える千葉県近郊のご家族にとって、ここには共に悩み、共に喜ぶ専門家たちがいます。
お子様の可能性を信じ、共に歩む場所をお探しでしたら、ぜひ一度お問い合わせください。
(社会福祉法人 首都圏光の村 千葉光の村授産園 https://hikarinomura-chiba.or.jp/)